Above the clouds

アイリッシュフィドルとコンサティーナを弾いています。日々の気付きやイベントのことなどを書いていきます。

Concertina reel

Concertina reelというリール。

定番チューンでありながら、タイトルにもなっているコンサーティーナで弾くのが難しいというのがよく話題になります。

基本はDのキーですが、しかし無理に弾くよりも、2つキーを下げてCのキーで弾く方が断然弾き易いしそれでも良いんじゃないかとひそかに思ってます。

始めたてでDのキーで覚えたばかりの人が居たりしたら睨まれそうなので、一応周りの空気は読んだ方が良いかとは思いますが、笛で出しにくいFの音なども出てこないですし、これだけ有名な曲でシンプルな音遣いの曲であればセッションでCで弾いてもみんなも合わせてくれるような気がします。

もともとはCで弾かれていたと聞いたことがあるような気がするのですが、出展が見つからずちょっとはっきりと断言はできませんが…まあC/Gのコンサで弾くならCの方が自然ですよね。

●Kitty Hayesの音源(2:14から)

Clare County Library: Traditional Music Sessions from the Carroll Mackenzie Music Collection: Kitty Hayes & Peter Laban 2003 CM-WC215/216

 

この曲に限らずその楽器で弾き易いキーで弾く方がアレンジする余裕も出来るし、楽器の特性を生かしやすい気がします。例えばフィドルの場合は開放弦を使えるキーで弾くと、重音を使うことが出来てフィドルらしい感じが出ます(Fox hunterやMason's ApronをGでなくAで弾くとか)。

 

コンサティーナの場合はEmの曲をDmで弾くというのも弾き易くなることが多いです。

(Rolling in the BarrelやTap roomとか、真ん中のキーだけで弾ける)
セッションでそのキーで弾くかどうかは場合に応じてかとは思いますが、特に定番曲を弾くときにどのキーで弾くかはその楽器の弾き易さや好みによって柔軟に考えても良いのではないかと思っています。
 

あえて弾きにくいキーで弾くというのは練習にはなります。でもただ難しい曲を弾けるということにあまり価値は感じなくて、それよりは一見難しい曲でもそれをいかに簡単に弾くかを考えること、そうして出来た余裕で曲の表現やアレンジに力を割くことが大事だと思うし、そうして出来たものに魅力を感じるんじゃないかなと思います。