アイルランド1日目<ダブリン>
羽田夜発→ダブリン朝着の便だ。
パリでの乗り継ぎも含め、かかった時間は17時間25分。
やはり10時間以上乗っているのはきつい。特に足が痛くなる。
そして機内食は案の定まずい。
機内食は食材を過度に調理しているとか、高度が上がると味覚が鈍くなるということもあるらしい。
機内食をおいしそうにバクバク食べる人とは仲良くなれそうにないな…。
横に座っていたおっちゃんは機内食をすべて「Non Merci」と言って断っていた。
ダブリン到着したのは朝8時半頃。
飛行機移動で少し疲れが溜まっている。
今回は一人だから良いものの、他の人と一緒なら朝に着いてそのまま観光するのは少し辛いか。
午後着でそのままその日はホテルで休む予定にした方が良いかもしれない。
外に出たら涼しい。予報で見ていた通り、気温は日本より10度ほど低いようだ。
空港からはエアコーチという2階建ての観光客向けの上等なバスでテンプルバーまで。
今夜の宿はOliver St. John Gogarty’s hostelというテンプルバーエリアの中央にある同名のパブが経営するホステルだ。
そこまで行くとスーツケースと楽器を預け、町を観光する。
とりあえず何も考えずにその辺をうろうろしてみる。
そうすると目につく建物が。あれがダブリン城らしい。
見知らぬ土地ではとりあえず高いところに行くと町が見渡せて良い。歩いて行ってみる。
しかしダブリン城は日本人一般が想像する城というよりは宮廷のようなところだった。
塔か何か高いところに上れるかと期待していたが、それは出来ないようで若干残念である。
その後はダブリン一番の観光スポット、トリニティ・カレッジへ。
アイルランド最古の名門大学ということで一般に公開されている。
特にアイルランド最高の宝という「ケルズの書」というのが有名で、それが保管されているオールドライブラリーに入るには別途料金が必要だ。
近くまで行ってみたものの、入り口に並ぶ人の行列のすごいこと…。
ディズニーのアトラクションかよ。
とりあえずそこは保留しておき、他の場所を散歩しておくにとどめた。
せっかくアイルランドに来たんだから、という言う人もいるだろうが、眺めてもふーん…で終わりそうな気もする。
あちこちうろうろした後は改めてテンプルバーエリアに。
聞いていたがとにかくパブやレストランが多く、どこに入ったらいいか迷ってしまう。
Oliver St. John Gogarty’sではお昼すぎからコンサティーナとギター奏者のライブをやっていたのでそれを眺めながら、ハーフパイントギネスを頼む。
飲み終わったときには顔真っ赤になっていた。そう、私はアルコールダメなのだ…。
夕方になったので今回のメインの目的であるCobblestone pubまで行く。
テンプルバーエリアからは橋を渡った反対側にあり、歩くと結構距離がある。
Cobblestoneに入るとさっそく入り口左手でセッションをやっている。
Listening Areaということでバーカウンターとは分けられている感があり、目立つように「Respect The Musicians」とも書いてある。
この文句、この後もアイルランドの色々なパブで見かけることとなる。
もちろんフィドルは持ってきた。
しかし見知らぬセッションにいきなり参加させてもらうわけにはいかない。
まずはドリンクを注文し、Listening Areaの近くで音楽を聴かせてもらう。
チェーンを終え、音楽が一段落したところでそれぞれ談笑を楽しんでらっしゃる。
7人くらいか。おじさん率高し。ちょっと入るには勇気がいる。
…と思ったら、このセッションはいったん終わりらしくホストらしき人が席を立った。
しばらくしたら別の人が楽器を持って、準備を始めた。
どうやらこのお店は時間ごとにホストを替えて、セッションをやっているらしい。
丁度よいタイミングだったので、私もListening Areaの中に入って待機させてもらった。
しばらくそのようにしてセッションを聴いていると、近くにいたフィドルのおじさんが私のフィドルを見て「君もやるかい?」と声をかけてくれた。
せっかくなのでということで、フィドルを取り出しさっさと準備をして座る。
フィドルの彼(名前はMick O'gradyさんというらしい。印象的なフィドルを弾く人だった。CDを買ったがとてもお勧めだ)とアコーディオンの人がホストで、もう一人アコーディオンの女性がゲストで来ていた。
後に話してみると彼女はフランス出身で現在はダブリンに在住しているらしい(学生かな?)
フレンチ・アコーディオンということで曲もフランスの舞曲らしいものをソロで何曲か演奏していた。
セッションについては私が参加するやいなや何か弾いてくれと勧められ、リールのチェーンをゆっくり目に弾いた。
チョイスしたのは「Morning Star/Saint Ruth's Bush」のセット。
Andrew McNamara、Mary McNamara、Sorcha Costelloの動画で覚えたセットだ。
しかしSaint Ruth's Bushはソロの演奏となってしまった。
何だか周りの人が静かに演奏を聴いている感じがして緊張した。
演奏後は温かい拍手をいただきほっと一安心。
「後の曲はなんて曲だ?」
と聞かれたが、うっかり忘れていて「すいません、名前が出てきません」
その後、この方たちの後には若手の演奏家がホストのセッションもあり、それも少し参加。
そのときにはフラーキョールのコンペティションに出るというサンフランシスコから来た若いホイッスル吹きも参加した。
滑らかなホイッスルを吹く人でつい聴き入ってしまう。
そういえば名前聞き忘れたな…。コンペティションの結果どうたったのかな。
セッションではそんなに知っている曲は出なかったが、私も時々演奏にも参加させてもらった。
アイルランド初のセッションとしては良い経験となったと思う。
セッションが終わり歩いてダブリン中心部まで帰ると、道で騒ぐ若者たちの騒がしいこと。。
後から行くゴールウェイもそうだったのだが、イギリスでも都市部の夜はこんな感じになるらしい。
ちょっと私には馴染めない雰囲気だったので、早々にホステルに戻り、就寝。
次の日はバスでゴールウェイへ。