アイルランド音楽は口承で伝わってきた音楽ということもあり、
基本的には曲を聴いて耳コピで覚えるべきだと言われます。
しかしながら、一つ一つ曲を聴いて覚えるというのは当然時間がかかります。
毎日のようにセッションに行くのであれば「よく聴く曲だなぁ」ということで一緒に演奏しながら覚えることもできるでしょうが、なかなか私が住む地域ではそんなに頻繁にセッションの機会はありません。
だから楽譜を有効活用すればいいと最近は思うようになりました。
今ではネットで検索すれば大体のトラッド曲の譜面は出てきます。
一番有名なのはThe Sessionというサイトですね。
ただ覚えるのに楽譜を使っても良いけど、決してそのまま通りにしか弾けないような覚え方はしないことが大事でしょう。
弾きながらここをもっとこうしたら良いんじゃないかな?こうしたらもっとスムーズに弾けるのではないかな?ということを常に考えながら練習する。
また他の人の演奏を聴いて、それを参考にして自分なりに好きな形で楽譜にアレンジを加えていけばいいと思うのです。
私もこれまで教習本を使って練習してきました。
最初はまったくイメージのつかなかったボウイングや装飾音を覚える上では参考になりましたが、あまりにそればかりで練習しているとそれ以外のアレンジが出来なくなる危険も最近は感じていて、あまり譜面で練習しすぎないよう気を付けています。
他の人の演奏を参考にする際にも注意することがあります。
アイルランド音楽でメロディーを奏でる楽器にはフィドルの他にもアコーディオンやティンホイッスル、フルート、イーリアンパイプ、マンドリン、バンジョーなどがあります。
それぞれの楽器の特性に応じて弾きやすいフレーズは違います。
フィドルの人が他の楽器の演奏を参考にするときは、そのままコピーしても弾きにくいことも多いです。
その辺りはフィドルでも弾きやすいように、とはいえ違和感のない程度のアレンジをしていったら良いと思います。
この辺りは経験が必要ですね。
私もまだまだ出来ませんので少しずつ練習していきたいと思っています。